はじめに

このページでは、MMDで動画を制作する方法について解説します。
ニコニコ動画に動画を投稿することを目標に解説を進めていきます。


▲静画の作り方で作ったものを動かしていきます。

駅に止まっているディーゼル機関車が発車する動画を作ります。

解説の流れは

1.ディーゼル機関車を動かす(モーション作成)
2.カメラを動かす
3.動画に出力する
4.動画をニコニコ動画に投稿できる動画形式に変換する

という順番で解説を進めていきます。

ディーゼル機関車を動かす(モーション作成)

キーフレームの登録


まずは駅を出発してディーゼル機関車がトンネルの中へ入っていく動作を作ります。
モデルの動作を作ることをモーション作成と呼びます。


手始めにフレーム操作を300にします。(なぜ300なのかは後で解説します。)
入力欄に300と入力して、Enterキーを押します。
次に動作させる車両モデルの操作モードにします。

今まで通りモデル編をクリックしてモデル操作モードにしてもOKですが、もう一つの方法として左下のモデル操作から操作するモデルを選択する方法もあります。
追々、車両や人物モデルが増えてきた場合はこちらの方法で選択しましょう。
 
今回はディーゼル機関車のモデル名である「ND601」を選択します。


モデル操作モードにしたら線路と平行な方向であるZ軸方向にモデルを動かします。
このとき、モデルのチェックが入っているようにしてください。

全ての親ボーンを選択後、Z軸方向に動かしてディーゼル機関車モデルをトンネルをくぐった先に配置します。
登録をしてモーション作成が完了です。

フレーム操作を一旦0にして、カメラ編をクリックしてカメラ操作モードにします。

再生ボタンをクリックするとディーゼル機関車が走り出します。

さて、これでとりあえずはディーゼル機関車が走り出しました。
ここで、何故フレーム操作の数字を300にしたのかを解説します。

モーション作成の基礎知識


まず、右上にある情報ボタンをクリックします。
次にモデル編ボタンをクリックしてモデル操作モードにします。
そして、再生ボタンをクリックするとディーゼル機関車が動き出します。


中央上にある数字がどんどん増えていき、300frame(フレーム)になった瞬間に再生が終わって一番始めに戻ります。
数字が増えるスピードは1秒で30frameです。つまり10秒なら300frame増える計算になります。
そして300frameに達したとき、ディーゼル機関車は先ほど全ての親ボーンを登録した位置に来ます。
 
先ほど行ったモーション作成は、だいたいトンネルへ行くのに10秒(=300frame)くらいあれば自然なスピードかなとあたりをつけて300frameにキーフレームを打ちました。
もし、若干早かったり遅かったりと感じるようでしたらその都度修正をしていきます。

30frame=1秒

で、モーションを考えていくのが基本です。

補間曲線の設定

さて、ディーゼル機関車の発車するシーンができましたが、いきなり動き出すのでこれは不自然ですね。
次に、徐々に加速していくようなモーションに直します。
とは言っても、これは簡単に直せます。

まずはこの手順で先ほど設定したキーフレームを選択状態にします。
そして以下のように・・・

左下の補間曲線操作という所にあるグラフっぽいものを上掲のようにします。
これは厳密に定義されるものではなく、大体こんな感じになっていればOKです。

この手順で再生してみます。
すると徐々に加速していくようなモーションになり、動作が実感的になります。

ちなみに、この補間曲線に関しては以下の動画にて丁寧に解説されているのでご参照下さい。

カメラを動かす

動画に出力する場合、カメラ操作モードで出力します。
現在は駅に停車しているディーゼル機関車なのですが、カメラ操作モードで再生すると・・・

このようにすぐに画面の外へ行ってしまい、トンネルへ入ったことが視聴者に伝わっていませんね。
ディーゼル機関車が画面の外へ行った後、もう1カット追加してトンネルへ入る所を映してみます。
まずは、ディーゼル機関車が画面の外へ行ってしまった後、続けてトンネルへ入るシーンの作り方を解説します。

カメラ操作モードにした状態でキーボードの「→」キーを長押ししてディーゼル機関車が画面の外へ行ってしまうくらいのフレームへ移動します。
行き過ぎたら「←」キーで戻ることも可能です。

カメラ登録してキーフレームが登録されたことを確認します。

続いて、1フレーム動かします。

カメラを動かしてディーゼル機関車が再び見えるような位置に持って行きます。
このとき、距離を0にすると自然なカメラワークになります。
特殊な演出の時を除いて、基本的に距離は0にするのがオススメです。

次に、モーションの終端である300フレームに移動します。
そしてY回転でトンネルの方へカメラを向けます。

カメラをトンネルの方へ向けたらカメラ登録をします。

右下の再生を0〜300にした後、再生ボタンをクリックすると再生されます。

カメラの補間曲線

モーションに補間曲線があるように、カメラにも補間曲線があります。

300フレームに登録したカメラのキーフレームを選択し、補間曲線をS字にしてやると自然なカメラワークになります。
カメラを回転させたり動かしていく際は、特別な演出を除いて基本的にS字の補間曲線を設定していきます。

動画に出力する


動画に出力する際は、左上のメニューからファイル>AVIファイルに保存を選びます。
ちなみにAVIとは動画の拡張子のことです。

選択すると保存場所を選択し、ファイル名を入力します。
今回はtestという名前にしてみました。
入力が終わったら、保存ボタンをクリックします。

フレームレートを30に、録画フレームを0〜300フレームにしてOKをクリックすると、動画の生成が始まります。
これで動画の出力が終わりました。
出力された拡張子AVIの動画ファイル(以下AVI形式と略記)は動画編集ソフト(aviutlなど)で編集する際はとても便利な形式なのですが、容量が大きいのでAVI形式でニコニコ動画に投稿することができません。
そのため、mp4という軽い形式の動画に変換する必要があります。

動画をニコニコ動画に投稿できる動画形式に変換する

AVI形式からmp4形式に変換するためには、つんでれんこというソフトを使用します。
基本的な事は公式ページに書かれているので、ここでは動画の細かな設定値を紹介します。

つんでれんこをダウンロードした後、データ名にもあるように先ほど出力した動画をbatデータにドラッグ&ドロップします。
初めて使う場合は動作に必要なソフトのダウンロードが求められる場合もありますが、ダウンロードが完了すると以下のような画面になります。

ここは「1:すこし」を選びます。

1を入力してEnterキーを押す

ニコニコ動画に貢いでいる人(プレミアム会員)の人は大文字のNを、一般会員の人は小文字のnを入力します。

最終確認です。OKならyを入力します。
あとは自動でエンコードしてくれます。

エンコードが終了するとこんな画面になるのでEnterキーを押します

後は自動でプレーヤーが起動するので、動画に問題が無いか確認します。
出力した動画はmp4形式なので、このままニコニコ動画へ投稿できます。

以上、動画の作り方を終わります。
MMDから直接mp4へ変換するのではなく、aviutlなどのフリーの動画編集ソフトで字幕つけや動画の結合などの動画編集をして投稿されている方も多くいらっしゃいます。
aviutlの使い方に関してはこちらの動画がわかりやすく説明されています。

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